食費が家計を圧迫
私の夫は体格が良く、食事の量が多い人です。私の作ったご飯をいつも美味しいと言って、たくさん食べてくれる姿を、結婚当初は嬉しく思っていました。
その後、子供が2人生まれ4人家族になった我が家。現在、子供たちはそれぞれ小学生と中学生になり、色々とお金がかかるようになりました。
その中でも、特に大きくのしかかっているのが食費です。大きくなった子供たちに加え、一晩で1キロの唐揚げを食べつくしてしまう夫がいるからです。
そこで私は「夫婦で大人の食事を少し節約するね」と夫に宣言しました。子供の食事を減らすのは絶対に避けたかったので、家計の現状を伝え、夫の協力を得て、家計を見直そうと考えたのです。
夫の食欲が節約の壁に
ところが、食事量を人並みにした途端「これじゃ全然足りない!」と夫は不満を示し始めました。彼にとっては、食事量を減らすことが想像以上にストレスだったようです。その結果、私が子供たちのために買い置きしていたインスタントラーメンやお菓子を、夕食後に食べるようになったのです。
さらに冷蔵庫に入れておいた作り置きのおかずも、勝手に食べてしまう夫。「俺が稼いだ金で買ったものだろ? 自分で食って何が悪いんだ!」の言葉に、私のストレスはピークに達したのでした。
試行錯誤の末に
対策を考えた結果、私はすぐに食べられるものを家に置かないという工夫を試みることにしました。夫は料理ができません。そして夫が「作って」と私に頼むことに抵抗があることも分かっていたからです。
ただ、子供たちもいるので全く買わないという訳ではありません。インスタントラーメンは買わず、少しだけ手間のかかるチルド麺などを買うといった感じです。同時に作り置きもやめました。
それからは食後に「何かある?」と夫に聞かれても「自分で作れるなら、焼きそばしかないよ」と答えれば、「じゃあ、今日はもういいや」と食欲を自制してくれるようになりました。
その結果、夫の食事量は以前よりグッと減り、食費の削減に成功。さらに健康診断の結果も改善し、夫婦でこのルールを続けていくことのメリットを実感しています。
この経験から、一方的に節約を押し付けるのではなく、家族それぞれの状況を尊重した「手間」をかけることで、ストレスなく食費と健康を両立できるという学びを得ました。
【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。