筆者の話です。
結婚当初は、夫がゴミ出ししてくれるだけで「ありがとう」と思っていました。
でも今では“あのスルースキル”に、反省も感謝も全部ふっとんでしまう朝があるのです。

昔は、優しさを感じていた

結婚したばかりの頃、夫がゴミ出ししてくれるだけで「助かる! ありがとう」と思っていました。

夫は「ゴミ集めるの、大変でしょ?」と気を遣ってくれて「集めるのも俺がやるよ」とまで言ってくれていたのです。
私は、慌ただしい朝に動いてくれるのが本当にありがたくて「ありがとう」の一言が、自然と口に出るようになっていました。
たとえ忘れていたとしても「忙しいのかな」と気を遣って、自分で持って行ったり、やんわり声をかけていたのです。

でも今は、イラッとするばかり

それがいつの間にか変わってしまいました。
「ごめんね、お願いしていい?」と下手に出ていた私はいなくなり、今では、放置されたままのゴミ袋を見つけると、「ゴミ、出してって言ったよね?」と、語気もきつく夫を責めてしまう。

ゴミ集めはおろか、ゴミ出しさえ忘れてしまう夫に、私はいつからか、頃合いを見てゴミを集め、玄関にそっと置くようになっていました。
「ここにあれば、さすがに気づくだろう」――そんな願いを込めて。
けれど、ゴミ袋がそのまま残っているたびに「また?」とイラッとすることが増えていったのです。

新婚当初とは明らかに違う自分に「ちゃんと感謝しなくては」とふと気づくときもあります。
でも、繰り返される“うっかり忘れ”に、ついイラつく気持ちのほうが勝ってしまうのです。