しかしどこか、やや無理している印象があって!?
そんなある日、一緒に出かけた時に想定外の出来事が!?
筆者の知り合いのマダムJ子さんが実際に体験したエピソードをご紹介します。
上品でお嬢さんぽいお嫁さん
長男のお嫁さんは、一見すると上品で「お嬢さん」ぽい雰囲気の女性。
しかし使う敬語が時々間違っていたり、笑顔がぎこちなかったりして
「ちょっと無理してるのかな」
とうすうす感じることも。
笑い方も、義母である私の前では「ほほほ」と口を押さえて笑うが、家では豪快に笑うと息子は言っていたので、私の前では「よそゆきの顔」を作っているのかな、と思うことも。
お嫁さんとデパートへ行って
そんなある日、お嫁さんとその子供、つまり孫と一緒にデパートへ行くことに。
夫への誕生日祝いに食器を選んでいた時、退屈を感じ始めた孫が大騒ぎを始めるように。
ソファの上で飛び跳ねたり、持ってきた積み木をぶちまけたり、売り場を走り回ったり。
お嫁さんは必死に笑顔を保ちながら
「だめよ〜、お行儀よくね〜」
と優しく上品に注意していたが、全然言うことを聞く気配のない孫。
そこで
「もうっ! やめて! 落ち着けよコラァ!!」
売り場に、お嫁さんのドスの効いた野太い声が響き渡りました。
お嫁さん「なんか、救われました」
ハッとしたお嫁さんは
「……す、すみません」
と慌てて謝ってきたのですが
「いいのよ、それで。私ね、あなたが『ほほほ』って笑うたびに、『あ、頑張ってるな』って思ってたから」
「えっ、気づいてたんですか?」
「ええ。でも、頑張って丁寧にしようとしてくれるのも嬉しいけれど、今みたいな方が、私は好きよ。ちゃんとお母さんしてるなぁって感じて、安心するもの」
「なんか、救われました」
どこかほっとした顔のお嫁さん。
「上品」とは完璧な振る舞いのことじゃない
「上品ってね、完璧な振る舞いのことじゃないのよ」
「人にやさしくできる余裕がある人のこと」
「だから、今あなたに必要なのは、無理に丁寧にすることじゃなくて、息抜きと笑い」
そう言うと、お嫁さんはようやく力の抜けた表情を見せてくれました。
「私、今日からは『やや上品』くらいを目指します!」
その後は、以前のような取り繕った感じがなくなり、自然体になったお嫁さん。
笑い方も豪快で、気持ち良く笑うように。
「今の方が一番いいわね」
と私も笑い、以前よりも良い嫁姑関係を築けるようになりました。
取り繕ってよく見せるよりも、お互いに素を見せることで分かり合えるようになれた出来事でした。
【体験者:70代・女性主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。