これは筆者自身の体験です。4歳の息子、Rが食べ物を分け合うことを学んだ出来事です。息子はこれまで、自分のものを誰にも渡さないタイプでしたが、お友達Mちゃんとの遊びを通じて、初めて「一緒に食べるともっとおいしい」と感じることができました。この経験から、私も息子の成長を見守り、もっと分け合う心を大切にしようと決意しました。

食べ物を分け合う喜び

私の4歳の息子、Rは食べることが大好きで、まさに「食いしん坊」。特にお菓子を見つけるとすぐに食べたがり、私のものを見つけると「ママ、ちょうだい!」と言って欲しがることもしばしば。もちろん、自分のものは絶対に渡さないタイプで、私が「ちょっとだけちょうだい」とお願いしても、「ダメ!」の一言で、全然くれませんでした。

お友達の優しさに触れて

そんなある日、Rはお友達のMちゃんと一緒に遊んでいたとき、思いがけない出来事を体験します。Mちゃんは、「このお菓子、おいしいからRくんと一緒に食べよう!」と、わざわざRのためにお菓子を持ってきてくれました。Rは少し驚きながらも、嬉しそうに「ありがとう!」と言って、お菓子を一緒に食べ始めました。Mちゃんが「一緒に食べた方がおいしいから!」と言うと、Rも「本当においしい!」と喜んで食べ続けました。

みんなで分け合うことの大切さ

そのお菓子は以前にも食べたことがありましたが、Rはそのときよりもずっとおいしく感じたようで、「どうしてだろう?」と不思議に思い、私に聞いてきました。私は「それは、お友達と一緒に食べたからじゃないかな?」と答えると、Rは大きく頷き、「確かに! それかも!」と言って納得しました。

息子の成長に気づいた瞬間

その瞬間、私はRが「分け合うこと」の大切さを学んでいることに気づきました。食べ物を独り占めするのではなく、誰かと一緒に分け合うことで、もっとおいしく感じるということ。普段、自分のことを優先してしまうことがあり、改めて反省しました。

変化したRの姿

その後、Rは私に「一緒に食べるともっとおいしいからね!」と言って、お菓子を自分から分けてくれるようになりました。以前のように私が「ちょっとだけちょうだい」とお願いしなくても、Rが「ママも食べて!」と言ってくれるようになったのです。これこそが、息子の成長を感じる瞬間でした。

分け合う心を育てた出来事

この出来事を通して、息子が「分け合うこと」を学び、それを実践していることを嬉しく思いました。私も息子から学び、もっと他の人と分け合う心を大切にしていきたいと改めて感じました。子育ての中で、こうした小さな成長を見逃さず、共に学んでいくことが大切だと実感した出来事でした。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。