夫からの一言で気づいたこと
先日、夫の何気ない一言に心が大きく揺れました。「ママは幸せだよね。専業主婦で、子どもと遊んで一日を過ごせるんだから。それなのに、なんで息子に怒ったりするの?」という言葉が、私の胸を突き刺しました。毎日家事や育児に追われて必死に過ごしているのに、まるで楽をしているかのように言われてしまったのです。
「じゃあ、パパと息子だけで過ごしてみて!」
その言葉に反発を覚えた私は、心の中で決意しました。「じゃあ次の日曜日は美容院に行きたいから、パパと息子の二人で過ごしてみてね」と伝えると、夫は軽く「全然いいよ~!」と引き受けました。少し不安で「本当に大丈夫?」と聞いたものの、夫は自信満々。私はちょっとした挑戦の気持ちで、息子を託して出かけました。
数時間で見えた育児の大変さ
美容院から帰宅すると、玄関で夫がげっそりとした顔で迎えてくれました。「どうしたの?」と尋ねると、夫は深いため息をついて言いました。「二歳の息子って……大変だな。二人きりだと全然違う。初めて怒っちゃったよ。ママって、いつもこんな大変な思いをしてたんだね」
育児を経験して初めてわかる大変さ
普段、私たちは三人一緒の時間が多かったので、夫は息子の育児の大変さを直接体験したことがありませんでした。しかし、わずかな時間でも息子と二人きりで過ごすことで、育児の大変さを実感したようです。
夫婦で協力し合う大切さ
この出来事を通して、私は言葉では伝わらないことも“体験させる”ことで理解してもらえることを学びました。夫にギャフンと言わせたようで、少しスッとしましたが(笑)、同時に育児は一人で抱え込むものではなく、夫婦で協力してこそ成り立つものだと実感しました。
一緒に成長していくために
今では夫も積極的に子育てに参加してくれるようになり、私も感情的に怒ることが減りました。育児は、経験して初めてその大変さがわかるものです。これからは、夫婦でバランスよく協力しながら、息子の成長を一緒に楽しんでいきたいと思っています。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。