混雑した電車で、優先席を荷物でふさいだ若者と、それを黙って見ていた大人たち。
そんな空気を一変させたのは、意外な人物のひと言でした──。
今回は筆者の知人から聞いた、電車内での気づきのエピソードをご紹介します。
そんな空気を一変させたのは、意外な人物のひと言でした──。
今回は筆者の知人から聞いた、電車内での気づきのエピソードをご紹介します。
席を占拠する若者
これは休日の午後、混雑気味の電車に乗ったときの出来事です。
座席は予想通り埋まっていたため、立つことは全然構わなかったのですが、1つ気になることが……。
1人の若者が隣の席にリュックと買い物袋を置いて、合計3席分を堂々と占拠していたのです!
それもそこは優先席。
外見からは分からない何か事情があったのかもしれませんが、スマホでゲームしている姿を見るに体調が悪そうとはどうしても思えません。
混雑している車内で1人で3席分を占拠している状況に、私は少し苛立ってしまいました。
高齢の男性
私はその若者の前にたまたま立って乗っていると、次の駅で高齢の男性が乗ってきました。
あたりを見回しながら、足が悪いのか手すりにつかまるその姿が痛々しい男性。
私は、自分が声をかけるべきか、でもトラブルになるのは嫌だと葛藤しました。他の誰かが席を譲ってくれるかもしれない。若者も気づいてくれるかもしれないと、ただ見守ることしかできませんでした。
私以外にもその若者に何か言いたそうにチラチラ見ていた乗客が何人かいて、車内には誰もが声をかけるのをためらうような、妙な緊張感が漂っていました。