子育ては思い通りにいかないことの連続ですよね。親は「こうあるべき」と考えていても、目の前の子どもはマニュアル通りにはいきません。つい笑顔を忘れてしまう瞬間もあるのではないでしょうか。今回は、友人のエピソードをご紹介します。
「ありがとう」が言えない息子
当時5歳だった息子は、「ありがとう」を言うのがとても苦手でした。
お菓子をもらっても、何かをしてもらっても、ただ無言でいるだけ。
そのたびに私は「ほら、なんて言うの?」と促すのですが、息子は恥ずかしそうに黙り込んでしまいます。
周りの目が気になり、「しつけができていない親だと思われたらどうしよう」と、私のイライラと焦りは募っていくばかりでした。
問い詰めるほどに遠ざかる
「どうして言えないの?」と、ついには息子を問い詰めるような言い方をしてしまうこともありました。
しかし、私の焦りが伝わるのか、そうすると息子はますます口を閉ざしてしまいます。
感謝の気持ちを教えたいだけなのに、これでは本末転倒です。
どうすればこの子の気持ちを育めるのだろう……。
そんな悩みを抱え込み、途方に暮れていたある日。
私は思い切って、子育ての先輩である義母に相談してみることにしました。