銀行のATMでたまたま出会った高齢の女性。その人から頼まれ、振込の手続きを手伝うことに。しかし、その女性がメモに書いた個人情報を読み上げながら入力。その姿にヒヤヒヤしました。

声をかけてきたご年配の女性

銀行のATMで振込の手続きをしていたときのことです。
私の隣に立っていた高齢の女性が、「ちょっと手伝ってもらえない?」と声をかけてきました。
聞けば、振込のしかたがよくわからないとのこと。

メモを差し出され、そこには手書きで振込先の名前や口座番号、金額まで細かく書かれていました。困っている様子だったので、私は操作の手順をそっと教えることにしました。

口に出して読み上げる彼女にヒヤリ

「この番号をここに入力してくださいね」と、あえて文字を読まず指を差して説明しているにもかかわらず、「にー、ろく、いち……」と、口座番号を声に出して読み上げながら操作をするのです。

思わず私は、「あまり声に出さないほうがいいかもしれません」と控えめに伝えました。
しかし、「あら、ほんとね。ふふふ」と笑いながら、また「サ、ト、ウ、」などと名前まで堂々と音読。

トラブルになるかもしれない不安

振込金額も、宛名も、すべてが声に出てしまっているこの状況。
最初は微笑ましく見守っていましたが、次第に不安になってきました。
個人情報が周囲に筒抜けになってしまうのは、防犯上も大きなリスクです。

親切心のつもりで手伝ったつもりでしたが、第三者から見れば、私が何か口出ししているように見えるかもしれません。

親切心と防犯意識

結局、無事に振込は完了し、女性からは「助かったわ、ありがとう」と笑顔でお礼を言われました。防犯の観点から見れば、その場での対応には十分な配慮が必要だったかもしれません。

今回のことで、私は「親切心にも慎重さが必要だ」と思いました。今後、こうした場面に遭遇したら、できるだけ行員さんや窓口を案内するなど、自分も相手も安心できる方法を選びたいと思います。

【体験者:50代・筆者 回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。