グループライン
私のママ友には、LINEの返信にとてもうるさいK美という人がいます。
仲良くなったママ友5人でグループラインを作ったのですが、K美はとにかく返信にこだわる人。
「スタンプ返信は手を抜いている」「既読スルーなんてありえない!」と日頃から騒ぐ人でした。
K美はいつも誰かと繋がっていたいタイプ。
自分のメッセージに返信がないと「無視されてる?」「仲間外れ?」など、今までトラブルに発展したこともあったのです。
緊急事態
ある時、夫が仕事中に熱中症で病院に運ばれたという連絡が入り、私は子どもを連れて慌てて病院へ向かいました。
あまりの慌てぶりで家にスマホを忘れる始末……。
夫は大事に至らなかったものの、入院になり、帰宅したのは夜10時を過ぎていました。
家に帰ってスマホを確認すると、K美から鬼のような着信が!
LINEにも「どうしたの?」「返事して?」というメッセージが入っていました。
K美が送ったメッセージの内容は、担任の先生に対する愚痴。
夜遅かったこともあり、私は次の日に返信をしようと思って寝てしまったのです。
突撃
次の日のこと。
子どもが学校へ出かけたタイミングで、いきなりインターフォンが鳴りました。
何かと思って出ると、そこにはK美の姿が。
私が謝ろうと思って玄関を開けると、K美はものすごい剣幕で「ちゃんと返信しなさいよ!」といきなり怒鳴り始めました。
私は事情を説明したのですが「スマホを忘れて出かけるなんてありえない!」とK美の怒りは収まらず。
急に病院から電話がかかってきて慌ててしまったと説明しても「常識がなってないのよ!」と怒鳴り続けたのです。
それぞれの価値観
あまりの言われように腹が立った私は、とりあえず謝ってその場を収めたものの、K美とは距離を置くことにしました。
確かに、K美自身は誰かのメッセージに即返信をします。
そのことを知っていた周囲のママ友達も、できるだけ彼女に嫌な思いをさせないようにしてきたつもりです。
彼女は、いつも誰かと繋がっていたいという気持ちが、誰よりも強かったのかもしれません。
ただ、今回は事情を理解してほしかったなぁと思います。
他愛もない、緊急性のないメッセージであればなおさら……。
この一件以来、人間関係において、誰もが同じ価値観を持っているわけではないと改めて学びました。
【体験者:30代女性・主婦、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:RIE.K
国文学科を卒業しOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。シングルマザーとして子供を養うために、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。