豹変する瞬間
友人のB子の息子は小学5年生。
普段は温厚で優しい性格ですが、携帯ゲーム機でとあるソフトのオンライン対戦を始めると性格が豹変してしまいます。
「クソ」「消えろ」など聞くに堪えない暴言を吐き散らかし、対戦に負けると悔しさから壁を叩いたり大声を出したり。
イライラを家族にぶつけることもあるので、家中の雰囲気も悪くなってしまう始末。
B子はその都度厳しく注意はしているものの、全く改善されず、息子の態度はひどくなる一方でした。
対処法に悩む
何かに夢中になるのは良いことだとは思うけど、こんなに怒ったりイライラしながらするゲームって楽しいのかな?
悩んだB子はゲーム機を取り上げることも考えましたが、大人の都合で勝手に決めてもよいのか、と色々考えてしまい、決断出来ずにいました。
そんな中、県外から2歳年上の従兄弟が遊びにやって来ます。
従兄弟のお兄ちゃんはゲームをプレイするB子の息子の様子を見て、
「オレも小学生の時はそんな感じだったけど、今思うとひどいな。ゲームって楽しくやるもんだろ? 負けて悔しいのは分かるけど、そこまでムキになるなって。楽しくやろうぜ」
同世代の従兄弟に言われたのが効いたのか、息子はふわっと肩の力が抜けたようです。
ホッと一安心
その後も少しずつ気持ちの切り替えが出来るようになり、現在では、
「あ~あ、負けた。次いこ次!」
と、以前よりも大らかな気持ちでプレイ出来ています。
子供とゲームの関わりについて、改めて考えさせられたお話でした。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。