「君が決めて」が口癖の夫に、決断を丸投げされ続けた妻の心はあるとき限界に達しました。
腹を割って話した先に見えてきた、見過ごされがちな“優しさ”の裏にある本音とは?
今回は筆者の知人から聞いた、夫婦の意思決定にまつわるエピソードをご紹介します。
腹を割って話した先に見えてきた、見過ごされがちな“優しさ”の裏にある本音とは?
今回は筆者の知人から聞いた、夫婦の意思決定にまつわるエピソードをご紹介します。
妻任せの夫
結婚して十数年経ちますが、夫に対してとある不満を抱えるようになりました。
夫は穏やかで争いごとを好まないタイプなのですが、その一方で“君が決めて”というセリフが口癖になっているのです。
子どもの進学、旅行の行き先、義父母の介護の話まで、選択すべきようなことがあったときには必ずすべて私に丸投げしてくる夫。
「どっちでもいいよ」
「任せるよ」
の連続に、私は次第に疲れていきました。
正直に伝えるも?
私だって迷うし、判断に自信が持てないときもあります。
けれど、その不安に寄り添うどころか、どんな場面でも一歩引いて責任を持とうとしない夫に段々『頼りがいがない』と感じるようになっていました。
夫の態度についに心が折れたある晩、
「どうして私にばかり決めさせるの?」
と問い詰めてみた私。
すると夫は面倒そうな顔で、
「その方がうまくいくと思って」
「俺が決めて何かあったら怖いし」
と答えたのです。
その答えに、私は深く傷つきました。
『うまくいかなかったときは、私のせいにするつもりだったのだろうか』と、夫の態度から感じてしまったのです……。