年長の娘Rちゃんが「将来はCくんと結婚する!」と語るほど大好きだった男の子に、ある日突然「嫌い!」と泣き叫ぶ出来事が。何があったのかと思いきや、その裏には5歳児ならではの“恋のやきもち”が隠れていたのです……。
「将来はCくんと結婚するの!」
Yさんの娘・Rちゃんは年長さん。年少の頃からずっと、Cくんという男の子の事が大好きでした。「大きくなったらCくんと結婚するの!」と夢中になっていて、毎日一緒に遊ぶほど仲の良いふたりでした。親同士も「可愛らしいね」と微笑ましく見守っていたといいます。
突然の「もうCくんなんて嫌い!」
ところがある日、Yさんの元に帰ってきたRちゃんが突然大泣き。「もうCくんなんて嫌い! 遊ばない!」と怒りをぶつけてきたそうです。あまりの勢いにYさんも驚き、「何があったの?」と話を聞いてみると……。
Cくんが人気者すぎてイヤ!
その理由は、Cくんが他の女の子たちにも人気で、「〇〇ちゃんもCくんの事が好きって言ってた」と知ったから。
「私が一番最初に好きだったのに!」
「人気者すぎてなんか嫌になった!」
と、Rちゃんは顔を真っ赤にして涙をこらえながら訴えていたそうです。まさに、小さな恋のやきもち。
気持ちに気づく対話の力
YさんはそんなRちゃんの様子を見て、「たしかに寂しかったんだろうな」と感じつつ、こう声をかけたそうです。
「Cくんが他の子に優しくしても、Rちゃんと遊ぶのが好きなのは変わらないんじゃない?」
「本当はCくんと仲良くしたいんじゃない?」
Rちゃんは少し考えてから、「うん、そうかも……」とポツリ。自分の中の“もやもや”を、少しずつ整理し始めていったのです。
翌日には、また仲良しに
そして次の日、保育園に迎えに行ったYさんが見たのは、Cくんと笑いながら遊ぶRちゃんの姿でした。帰り道、「ちゃんと謝ったよ」と照れくさそうに話すRちゃん。その姿に、Yさんは胸がじんわり温かくなったと話してくれました。
感情を育てる、日常の一コマ
子どもだって立派な感情を持ち、その中で揺れ動いています。それを頭ごなしに否定せず、受け止めて一緒に考える事。それが「心の成長」を促すきっかけになるのかもしれません。
Yさんは最後にこう語っていました。
「間違ってもいい、自分の気持ちを自分で整理できる子に育ってほしい」。
私も、その言葉が強く心に残りました。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ITNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。