筆者の話です。
親戚の集まりで、繰り返される「子どもはまだ?」の言葉。
笑って流してきましたが、我慢にも限界がありました。

また聞かれた 「子どもは?」 の一言

結婚して数年が経つと、帰省のたびに聞かれるようになった言葉があります。
「そろそろ子ども、作らないとね」
まるで料理を作る相談をするようにかけられる言葉。

社交辞令のつもりかもしれません。
言っているほうに悪気がないことは、わかっています。
でも、聞かれるたびに胸がざわつきました。

話していないだけで、私たちには事情がある

私たちは20代後半で結婚しました。
友人たちも結婚や出産をしている人が多く、焦る気持ちは正直ありました。

早く子どもを授かりたいと妊活を始めましたが、なかなか結果が出ず、検査の結果、不妊症であることが発覚しました。
それでも希望を捨てず、不妊治療にも取り組んだのです。
このことを知っているのは、両親とごく限られた友人だけです。

お互い仲良く暮らせていれば、それで十分。
人に話す必要はないと思っていました。

「何もしてないわけじゃない!」と、ついに声を上げた

ある日、親戚の法事に出席したときのことです。
その日もやはり言われました。
「もうそろそろ子どもを作らないとね」
笑って流すつもりでしたが、まわりの人まで 「ほんと、早くしないと」などと追い打ちをかけてきたのです。

ついに私は、口を開きました。
「人に言わないだけで、何もしてないわけじゃない。事情があるんだから、簡単に言わないで!」
その場の空気が一瞬、ぴたりと止まりました。