出来ればよいことを言われたら嬉しいな~と淡い期待を抱いてしまうのは無理もないことで。
今回は筆者の友人の話をお届けします。
個人面談、何を話そう
K子の息子が通う小学校では、毎年一学期の終わりに担任の先生との個人面談があります。
K子は事前に、世間の皆さんはどんなことをお話しているのかな~とインターネットで個人面談の体験談を見てみましたが、
・クラスを引っ張るしっかり者のリーダーです
・誰にでも優しい人気者です
・文武両道ですばらしいです
など、まるで理想的な優等生かのような褒め言葉が目に入ってきます。
面談当日、K子は担任の先生に、
「先生から見てうちの息子はどんな子ですか?」
とドキドキしながら聞いてみました。
先生からの言葉は
先生は少し考えて、
「そうですね、元気ですよ。とっても元気です!」
笑顔で答えました。
給食を残さず食べ、休み時間は校庭で鬼ごっこをしています、と。
ネット上の褒め言葉を見ていたK子は、ほんの一瞬、
(えぇ、それだけ?)
と思ってしまいました。期待していたのは、もっと具体的な学業の成果や、リーダーシップといった、分かりやすい“良い点”だったのかもしれません。他の親御さんの話と比較して、つい物足りなさを感じてしまったのです。
ですがよくよく考えてみれば、一日も休まず登校し、給食をもりもり食べ、休み時間は友達と外で遊ぶ。
元気ってすばらしいことなんじゃないか、と思い至りました。
我が子のいいところ
ネットで見た体験談は他人様のものであって、あくまでもよそはよそ、うちはうち、なのだと。
どこのご家庭も多かれ少なかれ子供に対して心配事や悩みがあり、先生からの言葉に一喜一憂してしまうことがあると思います。
K子のように、子供の良いところを見つけて前向きにとらえてあげられるようになりたいな、と思った出来事でした。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。