ママ友付き合いは子どもを中心としたお付き合いであるため、学生時代からの友人とのような気のおけない関係とは少し違いますよね。気が合わないと感じても、子ども同士が仲良しだと付き合いを続けざるを得ないことも。今回はクセの強いママ友との付き合いに困惑した経験のある筆者の知人、Aさんのお話です。

クセの強いママ友

Aさんは当時、子どもが同じ小学校に通っているママ友数人と仲良くしていました。

子ども同士が仲良しなので子どもを連れて家族ぐるみでテーマパークやショッピングモールに行ったり、子どもが学校に行っている間にお茶やランチに行ったり。

Aさんはそれなりにママ友付き合いを楽しんでいましたが、親しいママ友グループの中にひとりクセの強いママ友がいて、困惑することがあります。

その名もYさんというママ友で、好き嫌いがはっきりしているのです。自分の意見をズバズバ言うのは良いのですが、空気の読めないところがあってグループの中では少し浮いた存在でした。

「次の休みはみんなで映画に行かない?」
いつものママ友ランチ中、1人のママ友が遊びに行く提案をしました。
「いいね! うち車出すよ」
「他に誰誘う? 〇〇さんも行きたがってたよね」
その場に参加していなかったママ友を誘おうと計画を立てている最中、突然Yさんが口を開きました。
「私、〇〇さんがいるなら行かない!」

仲間外れにした結果……

実はYさん、自分と少しでも気が合わないと感じるママ友がいると、そのママ友を仲間外れにしたがるクセがありました。

それは今回の〇〇さんに限らず、今まで何人ものママ友がYさんによる仲間外れのターゲットになっています。
「だから〇〇さんは誘わないでね!」
「う、うん……」
Yさんの勢いに押され、Aさんを含むママ友たちはその場では誰も反論することができませんでした。

またYさんは、自分の苦手なママ友を除いたLINEグループをわざわざ作って悪口を言うこともしばしばあります。

そんなある日、Yさんを含むママ友グループLINEで遠出をする話題に。

しかしどうもYさんにはメンツが気に食わなかったらしく、ひとりのママ友、△△さんを除いた新しいLINEグループを作り、他のママ友を招待し始めたのです。

そしていつものように「私、△△さんが来るなら行かないから!」と言い出しました。Aさんはまたか、と思っていましたが、その日はいつもと違いました。

いつも黙ってYさんの話を聞いていた他のママ友が、突然こんなメッセージを送ったのです。
「気に入らないなら自分が行かなきゃいいじゃん」
そしてそのママ友はYさんが作ったLINEグループを退会。それを見て、他のママ友たちも次々にLINEグループを退会しました。

実はグループの和を乱すYさんの言動に、皆うんざりしていたのです。もちろんAさんもLINEグループを退会。それからYさんから苦情のLINEが沢山送られてきましたが、皆そろってスルーしました。

それからはそのママ友グループの集まりにYさんが呼ばれることはなくなったそうです。

今回のことで、人との付き合い方や、グループのあり方について、改めて考えさせられました。きっと、同じような経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。