嬉しさの裏で、予想外の“ある光景”に思わず絶句。
しかしその後、親子の関係に小さな変化が訪れます。
今回は筆者の知人から聞いた、心温まる子育てエピソードをご紹介します。
息子が友達を招くも?
これは、小学1年生になった息子が初めて学校でできた友達を家に連れてきた日の出来事です。
引っ込み思案で人見知りしがちな息子の楽しそうな声が部屋から聞こえてきて、とっても嬉しかったのですが……。
友達が帰宅してから息子の部屋に行くと、驚きで思わず声が出ました。
「え、何これ!?」
「めちゃめちゃじゃない!」
なんと、まるで台風が通ったかのように、床におもちゃやお菓子の袋が散乱していたのです!
『片付けもせずそのまま帰るだなんて非常識では?』『息子も何も言わないなんて』とついつい怒りがこみあげてしまいました。
気付いたこと
息子は片付けを始めようとしていましたが、やはり散らかったままの部屋が許せなかった私。
「もうあの子は呼ばないで!」
と思わず怒鳴りそうになりました。
でも、母から何て怒られるのか気付き怯えているのか、今にも泣き出しそうな息子の顔を見てハッとした私。
片付けをしなかった、というだけで息子の大事な交友関係を壊してしまうかもしれないと気付いたのです。
部屋を常に綺麗な状態にしておくことも大切ですが、息子が友達と楽しく過ごすこともとても大切なこと。
「がんばって誘ってみたの」
と昨夜嬉しそうに話してくれた息子の想いも尊重しなければ、と考え直したのです。
お片付けゲーム
そこで、次から友達を呼んだら片付けまで遊びの一部にしてみようと思い、“お片付けゲームタイム”を導入することに。
競争系のゲームにすることで、息子も友達も楽しみながら片付けてくれました。
この体験から、子どもにとって何事も挑戦してやってみることが大切だと感じた私。
整理整頓された空間を汚さないよう気をつけながら遊ぶよりも、子どもが安心して楽しめる環境づくりの方が大切なのだと学びました。
学びと成長
私も“常にきれいな部屋を保たなくては”という完璧主義を少し緩め、息子と一緒に片付けを楽しむ時間を優先するように。
子育ては試行錯誤の連続ですが、こうした日常の出来事から親子の絆が深まることを実感しています。
【体験者:30代・女性パート主婦、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。