叱ることしかできなかった母に、担任のひと言が思わぬ気づきを与えます。
今回は筆者の知人から聞いた、子育てに悩む親の気づきのエピソードをご紹介します。
息子が友達と喧嘩
ある日、5歳の息子が友達とちょっとしたトラブルを起こし、手を出してしまったと保育園から連絡を受けました。
「暴力はダメでしょう?」
「ちゃんと謝りなさい」
と何度も言ったのですが、息子は口をつぐんだまま。
正直『手を出すことはいけないと日頃から言っているのに、約束を破った挙句謝れないなんて』と息子に苛立ちを感じ、つい厳しく叱ってしまったのです。
担任のひと言
でも、息子についイライラしてしまった私を見て、担任の先生がこう伝えてくれたのです。
「息子さんは反省しているけれど、言葉で表現するのが苦手なだけだと思います」
それを聞いて驚いた私。
私が求める“言葉でちゃんと謝る”という行為が、息子にとっては心理的に大きな壁だったと気づかされたからです。
共感
それからは、謝罪の言葉を無理強いせず、息子の気持ちを少しずつ引き出すことを心がけることに。
なぜ手を出したのか・どう感じているのかを話せるように促し、共感しながら耳を傾けるようにしました。
すると、息子も少しずつ心を開いてくれたのか、本人なりの形で反省を表現できるようになったのです。
親としての教訓
この経験は、親として私に大切な教訓をくれました。
子どもの成長や表現力には個人差があり、親の期待どおりに動けないこともあります。
だからこそ、言葉だけで評価せず、行動や心の内に目を向ける柔軟さが必要だと感じました。
完璧な謝罪よりも、子どもの“今の気持ち”を理解しようとする姿勢こそ、親子関係を育てるうえでの土台になるのだと学んだ私。
子どもの弱さを受け止め、共に成長していくことが親の役目でもあると改めて思った出来事でした。
【体験者:30代・女性パート主婦、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。