知人は山や川に囲まれた自然豊かな田舎町で育ちましたが、子どもの頃はその環境を退屈に感じていました。
都会の華やかさに憧れ、「ここにいたら人生が終わる」と思い、勉強し都会へ出ることを目指していました。彼女にとって、田舎を出て都会で生きることが何よりも大きな目標だったのですが……。
都会の華やかさに憧れ、「ここにいたら人生が終わる」と思い、勉強し都会へ出ることを目指していました。彼女にとって、田舎を出て都会で生きることが何よりも大きな目標だったのですが……。
良さに気がつかず
都会の友人たちが母の素朴な手料理を心から喜ぶ姿を見て、胸が痛み、「母は最初からこれが都会の人の心に響くと分かっていたのだ」と気づきました。
恥ずかしかったのは料理ではなく、その素晴らしさを誇れなかった自分自身だったことを痛感しました。
故郷を離れた今、地元の味と町の良さを改めて大切に思えるようになったそうです。
【体験者:20代・女性、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Illustrator:乙野
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。