友人Aの話です。
「女の子はいらない」と言っていたおばが、孫娘との時間を通じて変わっていった──そんな、あたたかな出来事です。

男の子がいるから安泰──そう思っていたあの頃

友人Aのおばは、昔からこう言っていたそうです。
「うちは男の子で将来安泰。女の子はいらないのよ」

おばの子どもは男の子ふたり。
兄はおばと二世帯住宅で同居し、弟も月に一度は隣市から顔を出すという親思いな関係が、おばの自慢でした。

Aが「女の子もかわいいですよね」と言うと「でもね、やっぱり家を継ぐのは男の子でしょ」と返されることも。
昭和世代の価値観に基づいたその言葉に、Aはやんわり受け流すしかなかったといいます。