これは筆者自身の体験です。
幼稚園に通う息子と公園へ出かけたある日のこと。たまたま同じ園のお友達に会えて「今日は楽しく遊べそう」と思ったのも束の間、ちょっとした出来事から親としての在り方や公園でのルールについて深く考えさせられる時間となりました。
我慢することが“いい親”なのか? 迷いながらも選んだ行動が、子どもの世界を変えてくれた出来事です。

公園で出会った“ちょっと困ったお友達”

幼稚園の帰り道、息子と一緒に近所の公園へ。お砂場セットやシャボン玉、水鉄砲などお気に入りのおもちゃを持って、今日も楽しく遊べそうだねとワクワクしていました。
すると、偶然にも同じ幼稚園のお友達・Mちゃん親子にバッタリ。笑顔で挨拶を交わしながら、楽しい時間になると思っていたのですが……。

勝手に使う・壊す・ママは見ていない→モヤモヤ

Mちゃんは「貸してね」の一言もなく、いきなり息子のおもちゃで遊び始めました。それだけでも少し驚いたのに、シャボン玉液を撒き散らしたり、水鉄砲に砂を詰めたりとやりたい放題。
私が「それはやめてね」と声をかけても、やめてはくれず。そしてMちゃんのママはベンチでスマホに夢中。全く様子を見ていないようでした。
何度か注意しても状況は変わらず、その後も公園で顔を合わせるたびに同じようなことが続きました。私はどんどんモヤモヤがたまり、「これって私が我慢すればいい話?」と悩むように……。

実は……他のママたちも距離を置いていた

思い切ってママ友に相談すると、返ってきたのは「あ〜、Mちゃんね……」という反応。どうやら、私と同じように困っていたママたちがすでに何人もいて、みんな公園を変えていたとのこと。
「何も知らずに我慢してたの、私だけじゃなかったんだ」と、少しホッとしたような、複雑な気持ちでした。
それから私も、少し離れた別の公園に行くように。すると、息子はすぐに新しいお友達と仲良くなり、楽しそうに遊ぶ姿が見られるようになりました。

子どもの関係は親次第? 親の姿勢が問われるとき

この出来事を通じて実感したのは、「親が子どもから目を離さないこと」「間違った行動をしたら、その場できちんと教えること」の大切さ。
子どもは周りの大人の姿勢を見て育ちます。もし親が無関心なら、子どもも人との関わりを学べなくなってしまう。
私は息子のために行動したことで、結果的により良い人間関係に出会えました。あのまま我慢していたら、息子も私もストレスがたまるだけだったと思います。
子どもたちには、安心して遊べる環境と、信頼できる関係の中で育ってほしい。親である私たちも、「見て見ぬふり」ではなく、時には行動する勇気が必要だと学んだ出来事でした。

【体験者:40代・主婦、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。