今回は、知人のCさんに聞いた、マダム気取りでつい孫に口うるさくしてしまったことへの反省をつづった体験談をご紹介します。大切な孫との関係を壊しかけて、初めて気づいた“本当に大切なこと”と、その後の心温まる変化とは?

孫に良かれと思って口出しばかり

娘の家に遊びに行くと、つい孫のB太にあれこれ口を出してしまいます。
服装のこと、食事のこと、勉強のこと。
自分では「優しいおばあちゃん」だと思っていましたが、娘からは「ちょっと口うるさいよ」と注意されていました。
しかし、私はそれでも自分のやり方が正しいと思い込んでいました。

「もうやめて」と孫に言われてショック

ある日、またB太にあれこれ注意していると、彼が突然小さな声で「もうやめてよ」と言いました。
その時のB太の顔は、これまでに見たことがないほど、小さくうつむいていました。思わず言葉を失い、胸がギュッと締めつけられました。
その時、孫が私の言葉に疲れていたこと、私の“善意”が押しつけになっていたことを痛感しました。

自分の振る舞いを見つめ直す時間

帰り道、ひとりで歩きながら、何度も孫の言葉を思い返しました。
私は自分の価値観に固執しすぎて、孫の気持ちを尊重できていなかったのです。「孫の自由な成長を応援することこそが、本当に大切なことなのだ」と、やっと気づきました。

新しい関係を築く決意

それからは、孫に対してまず話を聞くことを心がけています。
口うるさく注意するのではなく、彼の気持ちに寄り添う努力をしています。
先日、B太が「ばあば、一緒に公園行こう」と笑顔で誘ってくれた時、私は心から嬉しくなりました。
これからは孫と笑顔で過ごせる“ばあば”でありたいと思っています。

【体験者:50代・専業主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。