憂うつな帰省
義母は典型的な自分の息子大好きママです。毎回帰省するたびに、息子(私にとっては夫)の世話を焼いては嬉しそうにしていました。
自分の子供がかわいい気持ちは理解出来るのでそれ自体は問題ないのですが、帰省の期間中私と娘はまるで空気のような扱いのため、居心地が悪くて仕方ありません。
そんなある年の帰省で。
義母は健康に良いと言われるドリンクを一本持ってきて夫に渡しました。
もちろん私と娘の分はありません。
「疲れてるでしょ、これ飲んで。ストレスにも効くんですって」
そしてなぜか私の方をジロッと見て、
「嫁ちゃんはストレスなんかないわよねぇ」
と鼻で笑ったのです。
反撃開始
夫を労うだけでいいのに、その後のセリフいる?!
唖然としましたが、同時に気持ちがすーっと冷めていくのを感じました。
ただでさえ憂うつな帰省。その上でこの発言。私は心の中で決めました。
「そうですね、ストレスはありません」
(あなたに会わなければね)
笑顔で言えたと思います。
これ以降私は義母宅への帰省を止めました。
親子水入らず
私は自分が帰省を止めるにあたり、娘にもこれからどうするかを聞きました。
彼女の答えはこうでした。
「私も行かない。だってあそこに行ってもすることないしつまらないんだもん」
夫はそんな私と娘を見て不服そうでしたが、夫婦で話し合い、それぞれの気持ちを尊重した結果、今では夫には一人で実家に帰省してもらっています。
今までたくさん居心地の悪い思いをしましたが、夫が帰省している間、私と娘でのびのびと過ごす時間が持てるようになりました。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。