友人によると、小学生の息子さんが旅行前に「親戚の人がなんとなく苦手」と話してきたそう。でも、一泊旅行で一緒に過ごす中で、意外な一面を知り、思わぬ言葉を口にして……? 友人が体験談を語ってくれました。

息子の発言に戸惑う私

「Aさんってなんとなく苦手なんだよな。今度の旅行で会うでしょ」

小学4年の息子がつぶやいたひと言に、私は驚きました。

Aさんは私の妹の夫で、家族の集まりでたまに顔を合わせる程度。どちらかというと寡黙なタイプで、子どもと積極的に関わる人ではありません。

息子に理由を聞くと、「だって、しゃべらないし。何考えてるかわかんない」と息子。

寡黙なAさんに、息子はどう接して良いか分からなかったようですが、特にその場は深く掘り下げずにいました。

“意外な一面”に大興奮!

その一か月後、妹家族と私達家族で一泊旅行へ行きました。

夕食後、みんなで同じ部屋に集まってカードゲームやボードゲームをすることに。

私は「子ども達、ちゃんと遊べるかな」と少し心配していましたが、その心配はすぐに吹き飛びました。

なんと、Aさんがカードゲームにめちゃくちゃ強いことが発覚!

「この場面ではこうすると勝てるよ」
「それよりこっちのほうが有利だよ」

と、意外にもゲームに精通。子ども達に優しくアドバイスしながらプレイしていたのです。

普段あまり話さないぶん、真剣な眼差しと冷静な説明が逆に新鮮だったようで、息子も「Aさん、すごい!」とすっかり前のめりに。

息子が気づいた“知らなかっただけ”の関係

旅行の帰り道、息子が言いました。

「Aさんと遊ぶの、楽しかったな〜。また一緒にゲームやりたい」

人との関係は、ちょっとしたきっかけで大きく変わることがあります。

息子が“苦手”と思っていた人も、実は「知らなかっただけ」と気づけたこと。そんな経験も、子どもにとって大きな学びになるんだなと感じた出来事でした。

【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。