息子が帰宅後に放った「Aくんの家で草取りしてきた」というひと言。「え? 遊びに行ったのに、草取りさせられた?」と一気に不安がよぎります。しかし、真相は予想外のもので……。筆者の友人が、体験談を語ってくれました。

「今日、草取りしてきた」息子のひと言にビックリ

小学生の息子とよく一緒に遊ぶAくん。家が近いため、放課後はお互いの庭で遊ぶことが多く、親同士もあいさつを交わす関係でした。

ある日、息子が帰宅後に「今日と昨日、Aくんの家の草取りしてきたんだ」と一言。

私は思わず「えっ?」と固まりました。

庭で遊ぶのはよくあるけれど、“草取り”って……まさか、遊びのついでに手伝いを頼まれたりしたのか?

しかも連日。遊びに行ったはずが、もし“草取りをさせられた”のだとしたら、少し配慮が足りないのでは? と、モヤモヤが募ります。

でもいきなり責めるのも……と思い、思い切ってAくんママにそれとなく尋ねてみることに。

モヤモヤが膨らむ母の想像

すると、Aくんママは拍子抜けするほどあっさりと、

「ああ、それね! 最近うちの庭でサッカーしてるんだけど、ゴールのあたりに草が生えてて邪魔だったみたい。子どもたちが自分たちで『ここ抜こうぜ!』って始めたのよ」と説明してくれたのです。

私はそこでようやく気づきました。「草取りさせられた」と思っていたのは、私の早とちりだったのです。決めつけてしまっていた自分に、思わず赤面。

親も学んだ小さな教訓

子どもが何か普段と違う言動をすると、つい親目線で心配したり疑ったりしてしまいがち。

でも、実際は子どもたちが工夫して遊びをより楽しもうとしていただけだったのです。

私のモヤモヤは晴れ、息子の成長も感じました。先入観だけで判断せず、まずは相手に確認してみることの大切さを、改めて実感したのです。そして、何よりも子どもたちの主体的な発想や行動を、親が頭ごなしに心配しすぎないことの重要性も学びました。

【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。