夫は転勤族なので、夫婦で社宅に暮らしています。
まとまった休みがあると、私たちは実家と義実家の両方に帰省するのが恒例です。
とはいえ、義実家への帰省は、やはり何かと気を遣います。
夏だけは、ちょっと気が楽になる
私はアレルギー体質で、ハウスダストなどの影響を受けやすいタイプ。
自宅では布団カバーをこまめに洗濯し、布団乾燥機や掃除機を使って清潔に保っています。
そのため、義実家の押し入れに入ったままの布団には、どうしても抵抗があります。
「重たくて干せなかった」 と毎回のように言われ、帰省の際にアレルギー症状が出てしまったことも一度や二度ではありません。
タオルケットがくれる安心感
その点、夏だけは少し安心できます。
というのも、掛け布団の代わりにタオルケットやバスタオルでどうにかなるからです。
大判のバスタオルなら家からこっそり持っていけるし、少し早めに到着して洗って干しておけば、すぐ乾いて安心して使える。
「タオルケットが使える季節」というだけで、気持ちに余裕が生まれるのです。
「平等にね」が生むプレッシャー
とはいえ、できれば義実家には泊まりたくありません。
けれど夫は「どちらの実家にも同じように泊まるべき」という考えの持ち主。
「実家に泊まるには義実家にも泊まらなくてはならない」という、暗黙のルールがあります。
しかもスケジュールは義実家が先。
義実家で体調を崩せば、実家での滞在が台無しになるのです。
『平等』という言葉は聞こえがいいですが、私にとっては『苦行』でしかない義実家滞在。
体調管理だけはしっかりとしておかなければ、あとの『楽しみ』が損なわれるのです。
だから私は、夏の帰省がまだまし
誰かにわざわざ話すようなことではありませんが――
私が『夏の帰省はまだまし』 と思っているのは、そんなささやかな理由からです。
義実家の帰省が「気を遣うだけでなく、体調にも影響するもの」 になってしまった今、
せめて健康な状態で、実家に帰りたい。
その願いが、私の中では、帰省の大きなモチベーションになっているのかもしれません。
だから私は今年も、大判のバスタオルを、そっとカバンに忍ばせるのです。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。