フライト中、まだ赤ん坊の息子が大きな声で泣き出し、困っていたA子。
周囲の視線は冷たく、怒鳴る男性に思わず恐縮してしまいます。
そんなとき、A子をさりげなく助けてくれた<救世主>とは――?

スーツ姿の救世主

そんなとき、隣の席のスーツ姿の男性が、息子に向かって、優しく声をかけてくれました。
「どうしたどうした~、おじさんと遊ぼうか? いないいないばあ~!」

彼は、ぐずる息子に明るく話しかけ、おどけた表情で手遊びを見せてくれたのです。
息子は驚いたように彼を見つめると、何とか泣き止んでくれたので、ほっとしました。

「ありがとうございます」

もしこの方が、怒鳴った男性に、逆に注意などしていたら、私はますます恐縮してしまったことでしょう。
そもそも迷惑をかけてしまったのは、こちらなのですから。

ですが、「私は迷惑だと思っていないですよ」と、暗に伝えてくれた彼の優しさが、本当にありがたかったです。

さりげない優しさに、ありがとう

息子を出産する前の私は、正直、街中で子どもの泣き声にイライラすることもありました。

だからこそ、世の中すべての人に理解を求めるのは難しいし、それが正しいとは思いません。
けれど、こうしてさりげなく助けてくれる人がいるだけで、こんなときにどれだけ救われるか。

大きな空の下で出会った優しさに、ありがとう。

【体験者:30代女性・専業主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。