育ててもらった親に感謝の気持ちがあれば、子どもは親孝行したいと思うでしょう。筆者の知人Aさんは子を持つようになってから親への感謝の気持ちが芽生え、親孝行したいと思うものの両親に受け取ってもらえないようです。親孝行されて嬉しいはずなのに、親孝行を拒否する両親の思いとはどのようなものなのでしょうか。

親孝行をさせてくれないのはなぜ?

Aさんが親孝行をしようとしても、両親はそれを拒否し続けました。「お願いだから親孝行させてよ」とAさんが言うと、母は「自分の子どもにしてあげなさい」と言いました。

母「親にしてもらったことをありがたいと思っているのなら、自分の子どもに同じようにしてあげなさい。その姿を見せてくれるのが一番の親孝行なのよ」

母は物やお金での親孝行は求めていなかったのです。自分からもらった優しさを、次の代へ受け継いでいくことこそが母が望んでいたことでした。

両親の思いをつないでいく

母の言葉を聞いたAさんは、もう無理に親孝行をしようとすることはやめました。母の言葉通り、親からもらった優しさは、そのまま子どもに与えようと思ったのです。

両親からもらった優しい気持ちがこの子にも伝わりますように。そして、この思いが子や孫、子々孫々につながっていきますように。

Aさんは今日も心を込めて、母がしてくれたように子育てをしています。そして子育てを頑張るAさんを見る両親の表情はとても幸せそうです。物で返すだけが親孝行ではないのですね。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。