駅のホームでは、様々な人間模様やドラマが見られるものです。
筆者の友人A子さんは、そんなホームでまさかの出来事が……!?

新幹線のホームで、ドラマの様な場面を目撃

A子さんは、仕事でよく新幹線に乗ります。
ある日も新幹線のホームへ行くと、抱きしめ合いながら別れを惜しむカップルを発見しました。
遠距離恋愛でもしているのでしょうか?
少し様子を見ていると、新幹線に乗り込む彼女と、見送る彼氏のようでした。

そして彼女が新幹線に乗り込みドアが閉まると、彼は走れるところまで走って追いかけていったのです。
まさにドラマのような場面を目撃して、勝手にホッコリしていると……

まさかの元カレに遭遇

新幹線を見送り戻ってくる彼が、何故かこちらをジッと見ているのです。

「あれ、A子じゃね!?」

なんと、その彼はA子さんの元カレだったのです。
A子さんは元カレだということに全く気付いていなかったので、本当に驚きました。

そして元カレと言っても、もう何年も昔にお別れしている人。
ついつい懐かしくなり、そのまま立ち話をしていました。

そうして話し始めたのですが、5分もせずA子さんが乗る新幹線がホームにやってきたのです。
そのままお別れし、それっきりだと思っていました。ところが……

複雑な後味を残した再会

その日の夜、なんとその元カレから連絡が来たのです。
とっくに連絡先を消していたどころか、別れてから連絡先を変えていたA子さんは、

「どうして私の番号を知ってるの?」

そう元カレに尋ねると、

「人伝いで連絡先をGETしたんだよ! 大変だったんだから」

と、自信満々な様子で笑いながら言いました。そして、

「まだ話したかった」
「いつ会える?」

と、どうにかして会う約束をとりつけようとしてくるではありませんか!
この時、A子さんは元カレが遠距離中の彼女に内緒で、A子さんと会おうとしていることに気付きました。

しかも後から友人に聞いた話によると、彼はさらに軽率な関係も望んでいたそうなのです。

ホームで別れを惜しむカップルは、純粋な気持ちで別れを惜しむことが多いでしょう。

しかし、この一件以来、パッと見ではわからない人間関係の複雑さや、人の心の中にある、表には見えない色々な気持ちについて、深く考えさせられるようになりました。
ホームでカップルを見るたびに、なんだかフクザツな気持ちがよみがえってきて、人間って色々な面を持っているんだな、と改めて考えさせられました。

【体験者:30代・OL、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。