幼い子を見かけるだけでホッコリしてしまう筆者ですが、可愛いだけで終わらないのが育児の難しいところでもあります。
今回は筆者の友人A子さんが体験した、公共の場での振る舞いについて考えさせられる出来事をご紹介します。

可愛い子ども達に、ホッコリ

A子さんが電車に乗った時の出来事です。
座席に座れたA子さんの前に立ったのは、子どもを連れたママでした。
小さなお子さんだったので、「ここの席、よろしければどうぞ」と聞いてみたのですが、ママからの反応はなし。
どうしようかなと迷いつつ、立っていたいのかもしれないと思いなおしそのまま席に座っていることにしました。

ベビーカーには赤ちゃんが乗っていて、大人しくオモチャを握っていました。
そして3歳くらいのお兄ちゃんもいたのですが、ママと手を繋いだり、ベビーカーをのぞき込んだりしていて、とても可愛らしいものでした。ところが……

子どもの行動に戸惑いを感じた瞬間

お兄ちゃんが、チラチラとこちらを見てくるのです。
可愛らしいと思った瞬間、なんと座っているA子さんの足を、わざと踏んできたのです。
そして踏んだ後は、ベビーカーやママの後ろにサッと隠れ、ニヤニヤ。

最初は可愛いいたずらかと思っていたのですが、A子さんが怒らないことで調子に乗ってしまったのでしょうか?
その後もかなりしつこくやられてしまい、A子さんも段々ウンザリしてきました。

その間、母親はスマートフォンの画面に目を向けており、我が子の様子には気付いていないようでした。
何度もしつこく足を踏まれ、困惑したA子さんは、

「すいません、さっきから足をわざと踏まれてて……」

意を決して母親に言ってみたのですが、母親からはまさかすぎる返答が!

母親からの予想外の返答に唖然

「はぁ? すんませーん」

と、なんとも心のこもっていない謝罪をされたのです。
さらにお兄ちゃんに向かって、

「もうウロウロせんといて? また文句言われるで~!」

その台詞には思わず愕然としました。
まるでこちらが勝手に怒って、勝手に文句を言っているかのようなニュアンスだったのです。
一度注意したのでそれ以上は言えず、流石にその日はずっとモヤモヤが続いてしまいました。

いたずら盛りな子を見るのは大変だと思いますが、公共の場で周囲に迷惑をかけるような行為に対しては、適切な注意や配慮が必要だと改めて感じました。私たち一人ひとりが公共の場でのマナーについて意識し、お互いに気持ちよく過ごせる社会になるよう、考えさせられるきっかけとなりました。

【体験者:30代・OL、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。