寝室へ荷物を片付けに行ったAさん。すると新居の新しいベッドで義両親が眠っているではありませんか! 新しい家の寝室の新しいベッドで、Aさんが眠るよりも先に義両親が眠っていたのです。
夫はわかってくれない
Aさんはリビングに戻り、夫に尋ねます。
「まさか、新しいベッドでお義父さんたち寝かせたの?」
鬼の形相になっていたAさんに構わず、夫は「そうだよ~。引っ越しで疲れてたから、ずっとベッドで寝てもらってるよ」と言うのでした。
新居でなかったとしても夫婦の寝室で誰かに寝られるのは嫌でたまらないAさん。しかし、夫はまったくこの感覚がわからないようでした。夫としては、親切心から義両親に快適に過ごしてもらおうという気持ちだったのかもしれませんが、Aさんにとってはまったく想定外の出来事でした。
その日Aさんは悔しい気持ちを抑えられず、涙を流しながらソファで眠りました。
マイホームの恨みは消えません……
大金をはたいて買ったマイホーム。その家に合うように選んだベッドで他人に先に寝られるのが嫌というのは、Aさんの心が狭いせいなのでしょうか。この感情は人それぞれかもしれませんが、大切なものへの思い入れが強いほど、Aさんのように感じる人は少なくないでしょう。
手伝ってくれたことは本当にありがたかったのですが、こだわったお風呂も、夫婦が好きだからつけたサウナも、義両親が先に楽しんでいました。引っ越しを手伝ってもらうとは聞いていましたが、その後泊めることは聞いていなかったのです。
マイホームに住みだしてからしばらく経ちましたが、今でもAさんの胸の中にはモヤモヤが残っているそうです。この一件は、夫婦間での「当たり前」の感覚や、価値観の違いを浮き彫りにする出来事でした。嫌だと思うポイントは夫婦でも違うもの。こだわった大きな買い物だからこそ、お互いの譲れない点や、手伝ってもらう際の具体的なルールについて、事前にしっかりと共有しておくべきでした。
Aさんは新しいベッドを夫に買ってもらうことで、今回の件は水に流すそうです。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。