仕事帰り、最終バスにギリギリで駆け込んだB子さんは、周囲の冷たい視線にいたたまれなくなっていました。 そんなとき、運転手さんがかけてくれた思いがけない一言に、心が救われたそうです。
仕事に忙殺される毎日
最終バスまであと数分。
仕事終わりの私は、バス停まで全力疾走していました。
最近はとくに忙しく、いつも気づけばこんな時間になってしまいます。
帰宅するなりベッドへダイブし、早朝からまた出勤――。
自分の時間などまったく取れず、疲労がたまった体に鞭打って、機械的に毎日をこなしていました。
最終バスに滑り込み!
やっとの思いでバス停まで行くと、ちょうどドアが閉まろうとしているところでした。
「待ってください!」
大きく手を振りながら必死に声を掛けると、運転手さんはこちらに気が付きドアを再度開けてくれました。
出発時刻丁度になんとか滑り込むようにバスに乗り込んだ私。
ゼェゼェと肩で息をしながら、空いている席に腰を下ろしました。
ふと視線を感じ、周囲を見回すと、他の乗客から迷惑そうな目で見られていることに気づきます。
申し訳なさと恥ずかしさが一気に押し寄せ、汗だくの体以上に、心がヒリヒリと痛むのを感じました。