Tシャツにハマりすぎて家計を圧迫する夫と、それに呆れ果てた妻。喧嘩の絶えない日々が、ある“毛むくじゃらの新入り”の登場で、思いがけず変わっていきます。これは、筆者の友人なおさん(仮名)が体験した、夫婦の転機の話です。
Tシャツ沼にハマった夫
なおさんの夫は、筋金入りのTシャツコレクター。
ご当地Tシャツに始まり、最近はビンテージやロックバンドTにも手を出し、1枚数万円するような代物でも平然と手に入れる夫。
「Tシャツで家計が圧迫されるなんて。こんなはずじゃなかった!」と、なおさんは嘆くが、夫本人はお構いなしでした。
我慢の限界、ついに爆発
箪笥はすでに満杯、収納ケースも夫のTシャツで埋まり、床には服の山ができていました。歩くたびに踏みそうになり、掃除もままならない状態。
それでも夫は「どれも大事なんだ」と言って手放そうとはしません。
そんなある日、また新しいTシャツがリビングに放置されているのを見て、ついに爆発しました。
「もういい加減にしてよ! 家計も、家の中も、もう限界なの!」
普段は滅多に声を荒げないなおさんの怒りに、夫も驚いた様子でしたが、
「俺の趣味に文句言うなよ、理解が足りないな!」と声を荒らげ、口論は深夜まで続きました。冷めきった空気が、なおさんの心まで冷やしていきました。