子育てや仕事に忙殺される日々を送っていると『ついつい子どもにも冷たく当たってしまって後々後悔した』なんて苦い思いをしたことがある人も多いのではないでしょうか?
今回は筆者の友人から聞いた、子どもの一言でハッと気づかされたエピソードをご紹介します。

正直すぎる一言

これは、3歳の息子のイヤイヤ期の対応に、家事に、仕事にと、とにかく追われて毎日バタバタしていたときの出来事です。

「ママっていつも怒っているから嫌い」

保育園の帰り道、車のチャイルドシートに座った息子が、ポツリとこう言ってきました。

思わず納得

そのあまりにもさらりとした口調に、思わず返す言葉がなかった私。

運転しながら最近を振り返ってみると、朝は『早くしてよ!』、夜は『片付けなさい!』と怒鳴ってばかりだった私。

『多忙さから余裕がなくなり、いつも眉間にシワを寄せていたかもしれない』と息子の言葉に納得して落ち込んでしまいました。

写真に残っていた表情

その夜、ふと最近撮影したスマホのアルバムを見返してみることに。

家族写真や息子の誕生日、旅行に何気ない日常のなかで夫が撮ってくれた息子との2ショット。

どれも息子は満面の笑みであるのとは対照的に、私の顔だけ笑っていなかったのです……。

疲れた顔、険しい顔、何かに追われるような顔ばかりであるのが印象的でした。

『こんなに怖い顔をして怒っていたら息子も嫌になるよね』と思わず涙がにじんだことを今でも覚えています。

笑顔が一番!

翌朝『今日は笑顔を意識しよう』と決め、息子の登園準備イヤイヤの時間に合わせて10分だけ【お遊びタイム】を作ってみることに。

すると息子は大喜びで、
「ママ、笑っているね~!」
とニッコリ。

その後は、いつもぐずって時間がかかっていたのに、素直にお着替えやお支度をしてくれたのです。

『何でもかんでも完璧じゃなくてもいいから、子どもの前ではなるべく笑っているママでいたい』

息子のあの日の言葉は、育児への向き合い方に気づかされた、かけがえのない一言となりました。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。