子どもの成長を想い、一生懸命子育てしているからこそ、他人からとやかく言われると嫌な気持ちになりますよね。
今回は筆者の友人から聞いた、ママ友とのモヤッとエピソードをご紹介します。
唐突な指摘
これは、あまりにも配慮に欠ける言葉を投げかけられ、はじめは酷く驚いた出来事です。
「A男くん、あまり喋らないけど大丈夫?」
「うちの子が話しかけても反応ないし」
「発達グレーとかじゃないよね?」
公園でよく会うママ友が、笑い混じりにそう言った瞬間、私は言葉を失いました……。
特性を勝手に決めつけるな!
当時、3歳になったばかりの息子のA男は、人見知りが強く、慣れない場所では口数が減る子でした。
でも、周りをよく見ていて友達思いの、とても優しい子です。
そんな我が子を、茶化しながら安易に心配するような言葉を投げかけられて、正直怒りがこみあげました。
けれど同時に「A男は何か他の子よりも成長が遅れているのかも」とも悩んでいた私。最近、私も息子の成長について漠然とした不安を抱えていたため、その言葉が胸に突き刺さりました。
言い返す勇気が出ず、モヤモヤを抱えたままその日は帰宅したのです。
ママ友の思い
ところが数日後、そのママ友が泣きながら相談してきたのです。
「前は無神経な発言でごめんなさい」
「うちの子、最近保育園で全然喋らなくて」
「先生にも指摘されて不安なの」
そこでようやく、あの言葉は自分の子への不安を無意識に投影してしまっていたのだと気づいた私。
「私も気になるから一緒に調べてみよう」
と声をかけると、ママ友はホッとしたように頷き、またあの発言を繰り返し謝罪してくれました。
常に不安がある育児
結果的に子どもたちは2人とも何か発達に問題があるわけではなく、だんだんと口数も増えて活発にお喋りするようになっています。
ママ友の心ない一言の奥にあった【見えない不安】。
それに気づけたことで、ただのマウンティングではないことが分かり、ママ友との関係もすっかり修復して以前よりも悩みを打ち明けられる仲になっています。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。