節約家の私を嘲笑うママ友
私はかなりの節約家です。
タッパーに入れた手作り弁当を「みすぼらしい」と笑われても、何年も前の機種のスマホを使っていると陰口を叩かれても、まったく気になりませんでした。
自分が納得してやっていることだし、家族は理解してくれている。それだけで十分だと思っていました。
節約の目的
私たちには「息子に合った学びの環境を与えたい」という明確な目的がありました。
息子は内向的で、自分のペースで学ぶのが向いているタイプ。個性を大切にする私立の中高一貫校に進学させたいと考え、受験対策のための塾・教材・模試・交通費のために家族で節約を徹底してきたのです。
しかし、あるママAさんは、事あるごとに「それ、なんとかならないの?!」と笑い、「いつまで使ってるのよ〜」とバカにしてきました。
私のことを貧乏くさいと陰口を叩いていることも知っていました。
誰にも言わず進めた、息子の“中学受験”
そして私たちは周りに何も告げることなく、4月から息子は私立の中高一貫校へ。
家から自転車で通える距離にある私立の中学に、特待生で入学。息子は自分の努力で道を切り開いてくれたのです。
そんなある日、地域の公立中学校に息子がいないと知ったAさんは、わざわざママ友数人を誘って会おうとしてきました。
顔をひきつらせたAさん
「息子さん、どこの中学に通ってるの?」と聞かれ、息子が中高一貫のN中学校へ通っていることを伝えました。
周りは「すごいね」「レベル高いんでしょ?!」と驚いていました。
そしてAさんは「えー! 大丈夫? お金かかるよ?」と忠告。
私は「今までは子どもの塾のためにお金を貯めていたの。無事、特待生で合格できてよかった」と言いました。
Aさんは「へぇ、そうなんだぁ」と顔をひきつらせた笑い。
“バカにされていた節約”が、家族の誇りに変わった日
陰で笑われていた私の節約生活。でも、私は息子のために貫いてよかった。
それは“みすぼらしい”じゃない。“目的がある”生活だったと、胸を張って言えるのです。
家族の未来のために続けた節約は、私たち家族の絆を深め、何よりもかけがえのない誇りとなりました。
【体験者:50代・女性会社員、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。