通勤ラッシュの満員バスで、まさかの空席を発見。近づいてみると、そこには荷物がどっさり。その理由と、終点直前に起きた驚きの展開とは? 友人が体験談を語ってくれました。

満員の通勤バスで「空席」を発見! でも……

ある平日の朝、私はいつものように混み合う路線バスに乗りました。

この路線バスは、主要駅と近隣の学校を通るルート。通勤通学時間帯は満席で、通路は立っている人でぎゅうぎゅうです。

そんな中ふと奥の席に目をやると、3席分が空いていました。ラッキー! と思い、私は奥の席を目指して進みました。

座ろうとすると、まさかの場所取り宣言

するとその座席には、大きな買い物袋やバッグがどーんと置かれていたのです。

よく見ると、3席分すべてが荷物でふさがれています。荷物の隣に座っていたのは、一人の中年女性。

私が「すみません、ここ座っていいですか?」と声をかけると、彼女はにこりともせずに言いました。

「だめよ。あとから3人来るの。席取ってあるの」

いやいや、ここは映画館でもカフェでもないし、満員のバスですよ? 私がモヤッとしている間にも乗客はどんどん増え、車内はすし詰め状態に。

そして終点直前、仲間が登場!

私は何も言えず、結局そのまま立っていました。

それから15分ほど進み、終点からひとつ前のバス停に停車すると、件の女性が急に手を挙げて叫んだのです。

「こっちこっち! 席取っておいたわよ〜!」

見ると、たった今乗ってきた中年女性3人が、笑顔でその座席へまっしぐら。混雑する車内をグイグイかき分けて、当然のように座ったのです。

混雑する車内で、荷物を置いて場所取りして、他の乗客を押しのけてまで“席を確保”しておくなんて、あまりにマナーがなっていません。

公共マナーの限界を感じた話

明らかに非常識な行為なのに、本人たちは笑顔で「ありがとうね〜」「座れた〜」と盛り上がっていて、その光景にさらにモヤモヤ。

しかも、たったひと区間だけのためにずっと席を確保するなんて。

混雑する公共交通機関での“席取り行為”。明確なルール違反として明記されていない場合でも、公共交通機関における席取り行為は、他の乗客への配慮を欠くマナー違反であると言えるでしょう。周囲の迷惑を考えられない人とは、もう二度と会いたくない。そう思った出来事でした。

【体験者:20代・会社員、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。