褒められて育った夫は優しい性格ではあるものの、一緒に暮らしていて「ん?」と戸惑うことが。
そんな夫への疑問を、ストレートに口に出したのはまさかの人物で!?
筆者の友人W子が実際に体験した夫婦エピソードをご紹介します。

褒められ続けて育った夫

夫は子どものころから
「すごいね!」
「さすが!」
と親に褒められて育ったそう。

服を畳めば
「家事ができる男ね!」
何かに失敗しても
「悪くないよ、アンラッキーだっただけ!」

とすべて「褒め」に変換され、叱られた記憶はほとんどないとのこと。

結婚生活で「ん?」と疑問に思うことが

そんな夫のことを、最初こそ
「優しくて自信に満ちた人だ」
と思っていた私ですが、結婚生活が始まると
「ん?」

と疑問に思うことが。

「夫の優しさには、他人への無頓着さが混じっている」
と感じるようになったのです。

私が高熱を出したときも、思いやりゼロ!?

ある日、私が熱を出して寝込んだときのこと。

ふらふらしながらも
「食事を作らなきゃ」
と台所に立とうとすると、夫が
「おお、すごいな! 体調悪くても頑張れるなんて、俺にはできないよ!」
とニコニコしながら言うのです。

その「他人事感」に、私は唖然。
褒めてはいるものの、自分でやる気もなく、こちらを思いやる気配もゼロ。

結局、フラつく身体で料理を作った私に、夫は嬉しそうに「ありがとう!」と大喜び。

苦言を呈す→「でも俺って……」反省ゼロ!

そんなことが続き、夫に
「もうちょっと思いやりを持って欲しい」
と苦言を呈したものの

「でも俺、ありがとう、って感謝を伝えてるだろ? 母さんに『感謝ができる男が一番素敵』って、ずっと言われてきたし」
となぜかドヤ顔。

娘がガツンと一言→夫が固まる

そんなある日。私がバタバタ家事をしていると、それを見ていた小学4年生の娘が口を開きました。

「パパが言う『ありがとう』って言葉は、『何もしなくていい』魔法の言葉なの?」
思わず固まる夫。

「パパは『ありがとう』って言うだけで、ママのこと全然手伝わない」
「ありがとうって言われても、ママ全然嬉しそうじゃない」
「パパは思いやりがないと思う」

娘のストレートな言葉が、夫に深く刺さったのか、その後の夫の態度に明らかな変化が。

「ありがとう」
と言ったあと、
「じゃあ……、何か手伝おうかな」
と動くように。

本当は「手伝う」ではなく「主体的にやってほしいな」とは思うものの、以前の夫から比べれば格段の進歩。

私も
「ありがとう、手伝ってくれて」
と笑顔で返し、夫に少しずつ、家事を覚えてもらうようにしています。

娘のストレートな言葉が、夫婦がお互いに歩み寄るきっかけになったので、娘には感謝です。

【体験者:30代・会社員、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。