児童扶養手当(“母子手当”とも呼ばれていました)は1人で子どもを育てる親にはとても大切なものです。しかし恋人に経済的な援助をしてもらいながら、それを隠して不正受給をしている人もいるといいます。そのせいで本当に必要としている人が疑われてしまうことも。今回はそんな児童扶養手当にまつわる思わぬトラブルに巻き込まれた経験のある筆者の知人、Oさんのお話です。
シングルマザーの味方
Oさんはバツイチのシングルマザー。
小学生の子どもを抱え、児童扶養手当をもらいながら仕事をして1人で頑張って子どもを育てています。
家事と育児と仕事に追われて忙しい毎日でしたが、子どもと2人、力を合わせて暮らしていました。
そんなある日、たまたまOさんの仕事が休みで平日の昼間に家にいると、突然役所の人が訪ねてきたのです。
「男性と暮らされているのではないか、というお話がありまして……」
役所の人にそう言われたものの、Oさんは仕事と育児で忙しく、離婚をしてから男性と恋愛どころか同棲をするなんてまったく心当たりがありません。
役所の人もOさんの自宅に男性の影がまったくないことを確認し、その日は帰っていきました。