親から期待されたいですか? されたくないですか? 筆者の知人Aさんは、兄と比べ親に期待されずに育ったと思っていました。期待されずほったらかされ、兄と扱われ方が違うと感じていたAさんでしたが、親の真意はまったく違うものだったのです。Aさん自身の子育てにも活かしていこうと思える親の思いとはどのようなものだったのでしょうか。

どんな道を通っても正解

母は「お兄ちゃんは第一子で必死になっていたけど、お兄ちゃんを育ててみて正解は1つではないって気づいたの。だから、あなたには自分で選択してほしいって思っていただけよ」と言います。

「どんな道を通っても自立してくれたら子育ては成功なんだから、あなたには好きにしてほしかったのよ」

確かに兄は親の期待通りに難関大学に合格しますが、その後メンタルを病み苦労していました。親は兄の子育てを通じて、子どもへの接し方について深く考えるようになったのです。期待をして育てた兄の苦労する様子を見ていたからこそ、妹であるAさんには期待をするのはやめ自由にさせようと考えてくれていたのです。

親の真意を知ったAさん

自分は期待されなかった分、自分の子には期待してあげようと思っていたAさん。しかし、親はAさんに期待していなかったのではなく、兄の経験から学びAさんの意思を尊重してくれていただけでした。

「どんな道を通ってもいい」という母の言葉が胸に残ったAさん。自分の子育てにも母の気づきを活かしていきたいと思いました。

あなたが傷つけられたと感じていた親の言動にも、隠されていた親の思いがあるのかもしれません。これから生まれてくる我が子がどのような道を歩むのか、Aさんは楽しみで仕方がないそうです。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。