『よく家に子どもの友達を招く』というご家庭もあるのではないでしょうか?
今回は筆者の友人が「まさかと耳を疑った」と話してくれた、衝撃的なエピソードをご紹介します。
食いしん坊の友達
小学1年生になった息子が仲良くしている友達の1人にA男という子がいます。
彼はよく我が家に遊びに来たがっては『おやつちょうだい』と一目散に用意していたお菓子を全部食べようとするような食いしん坊な子。
はじめは食べ物へのあまりの執着に少し驚いたものの、楽しそうに遊ぶ2人を見て『そうとうお腹が空いているのね』とそこまで気にしてはいませんでした。
友達のひと言
でもある日、A男がたまたま我が家に来なかった時に別の友達が放ったひと言が、何となく耳に残りました。
「A男、土日はお昼ごはん何もないから食べていないらしいよ」
さらに聞き耳を立てていると、その友達の話では、A男が毎日朝ごはんも食べていないことまで発覚し、さすがにおかしいと感じました。
そこで息子に頼んで、A男だけを我が家に呼んでもらい、直接尋ねてみることにしたのです。
子どもの小さな変化から見えたこと
するとA男はあっさり認めるどころか『僕ラーメンが好きだから、夜はいつもママがカップラーメンを用意しておいてくれるよ』との暴露が!
「朝はないし夜もない時もある」
「だから給食たくさん食べちゃう」
「いつもお菓子くれてありがとう」
無邪気に話すA男の様子を見て、これは何か問題があるのではないかと強く危惧した私。
すぐに学校の先生に相談し、児童相談所とも連携を取ることに。
専門機関の調査の結果、経済的な困難や多忙さにより、A男くんの母親が意図せず十分な食事を提供できていない状況が続いていたことが分かりました。
A男のお母さんも、仕事を掛け持ちしている多忙さからなかなか食事まで気を回せず困っていたそう。
今では支援が入り、A男は土日も毎食安心して食事ができる場所に通えるようになったと聞き安心しました。
教訓
この経験から『小さな違和感をそのままにせず勇気を出して聞いてみること』が子どもたちの命や未来を守る大切な一歩だと痛感した私。
時には踏み込む勇気が必要になりますが、今回A男の家庭からは感謝されました。
私たち親も、地域への目をしっかり向け合い、子ども同士親同士支え合うことの重要性を改めて学んだ出来事です。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。