今回は筆者の知人が「本当に戸惑ったし驚いたの」と話してくれた、息子夫婦のお金に関するエピソードをご紹介します。
急にお金のSOS
1人息子が結婚して半年ほど経った頃『生活が苦しいからお金を貸してほしい』と彼から突如打ち明けられました。
収入は安定していたはずで浪費癖もない息子からのSOSに違和感を覚えた私。
結婚当初と比べてすっかり疲弊した顔つきの息子を見て、何かあったのではないかとひどく動揺しました。
詳しくその理由を尋ねると『嫁に財布を預けている』『お金がどんどん減っていくものの何に使われているのか分からない』とのこと。
さすがに心配になり、何気なく嫁A子に
「家計はどうしているの?」
と聞いてみると……。
自身の癒しと支出
すると、A子は堂々と
「“自分の癒し代”に使っています」
と返答してきたのです!
それもカードの明細を確認するとその金額、何と毎月20万円……。
A子は息子の扶養に入っており、週2バイトで小遣い稼ぎ程度しか働いていなかったはず。
さらに息子曰く家事も息子の負担の方が大きく、嫁は自由気ままに暮らしているそう。
20万円の内訳を聞いてみると、エステ・ブランド・推し活・占いなど多岐に渡っていました。
もちろん、そのほかの食費や生活費などもすべて息子のカード払い。お金が減る一方という話にも納得しました。
「私がご機嫌でいることが、家庭を守ることですから」
A子は、自分が使っているお金が家計にどう影響しているかについて、あまり気にしていないようでした。
あえて口を出すことに
でも、息子の疲弊しきった様子を見ていると、このままでは2人の夫婦生活に終止符が打たれるのも時間の問題だと感じた私。
A子との関係性が悪化しないかヒヤヒヤしつつも『何でも湯水のように使えば夫婦生活にも亀裂が入りかねない』と釘を刺してみました。
A子は不貞腐れていましたが、息子も『どうにかしなければ』と本音を伝えることを決心。
これまで明細は確認していなかったようで、あまりの金額にA子も驚いていました。
その後2人でしっかり話し合い、
「お互いに見える家計管理をしよう」
とルールを決めたことで少しずつ改善しているそうです。
学び
この一件で『夫婦の金銭感覚は結婚前に話し合っておくべき』だと痛感した私。
今は2人で家計簿アプリを使いながら、楽しくやりくりをしているとのことで、ほっと胸をなでおろしています。
【体験者:50代・女性パート主婦、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。