筆者の話です。
我が家の夏の風物詩は「冷房の温度バトル」。
夫婦の感覚のズレは小さいようで深く、なかなか決着がつきません。

夏の風物詩、はじまる

夫は転勤族で、現在は夫婦ふたりで社宅暮らし。
夏が近づくと、我が家では決まって「冷房の温度バトル」が勃発します。

日中のリビングでは、お互いに着る物を調整したり、隣の部屋に避難したりと工夫していますが、問題は就寝時。
一日の終わりくらい、快適な環境でぐっすり眠りたいのに、それが思い通りにいかないのです。

冷房の好みが真逆

夫は22度以下に設定したエアコンで、冬用布団にくるまって寝たいタイプ。
一方、私は冷房が苦手で、タオルケット1枚で眠るくらいがちょうどいい。
喉も弱いため、温度を下げすぎると体調を崩してしまいます。

寝る時間がずれると、夫が設定を変えてしまい、朝起きると喉がカラカラという日も。
「寒ければ布団をかぶればいい」と言う夫に「なぜちょうどいい温度を変えなきゃいけないの」と、つい思ってしまいます。

暑がりと寒がりの夫婦、それぞれにとっての快適は、なかなか重なりません。

譲れない、それぞれのこだわり

夫は「涼しい部屋で布団に包まれる感じがたまらない」と、寝具にまでこだわる徹底ぶり。
私は光熱費も気になるし、なるべく控えめな温度設定で調整したいと思っていますが、夫もなかなか譲りません。

社宅なので部屋数も限られていて、別の部屋で寝ることもできず……。
少し我慢すれば解決しそうでいて、どちらにとっても譲れない絶妙なラインなのです。
互いに「自分がちょっと我慢すればいいのか。でも、やっぱり譲れない」と思いつつ、毎晩の小さな攻防戦が続きます。

静かな攻防戦は続く

夫より遅く寝るときは、そっと温度を上げてから布団に入ります。
ところが夜中、寒さで目が覚めてしまい、夫の手元にあるリモコンをそっと取り上げて再び調整。
そんな攻防戦が、今夜もまた繰り返されます。

睡眠時間をしっかり確保したいだけなのに、安眠とはなかなか縁遠く……。
社宅の一室で、静かなバトルは今年も続きそうです。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。