私の息子も、暗い所をとても怖がります。
そんな息子が、ある日手に入れた『とあるもの』を使って、1人で夜の寝室に向かい……
暗い所を怖がる息子
私には、3歳の息子がいます。
息子はかなり怖がりな性格ですが、おばけや怪獣よりも、特に暗い所を怖がります。
ちょっと暗いだけで怖いらしく、昼間もカーテンが閉まっているとその部屋に入れなかったり、寝る時も電気を消させてくれなかったりと、とにかく暗いのが苦手。
しっかり明るくないと、1人で部屋に入ることもできませんでした。
あるものを手に入れた息子
ある日の夜のこと。
私が下の子のおむつを替えていると、息子が「お母さん、一緒に来て!」と言い出しました。
息子は、電気が消えた寝室に置いてあるおもちゃを取りに行きたいようなのですが、私はおむつ替えの真っ最中。
「今行けない!」と答えると、息子は「僕怖いから行けない! 一緒に来て!」となかなか待ってくれません。
その時ふと、机の上にあったキャンプ用のランタンが目に入りました。そのランタンは、夫が家族で行くキャンプのために買ってきて、そのまま置いていたもの。
「それ点けると明るくなるよ。それ持って行っておいで」と私が言うと、息子はランタンを手に取りスイッチを点けました。
少しの間、息子はランタンでまわりを照らしてみたりしながら考えていましたが、ついに1人で寝室に向かいました。
1人で行けた息子
息子はランタンを手に持ち、1人で寝室まで行って、無事おもちゃを取って戻ってきました。
帰ってきた時の息子の嬉しそうな顔!
1人で行けた喜びと自信が、息子の全身から溢れていました。
ランタンが宝物に
その後、息子はそのランタンを肌身離さず持ち歩くようになり、寝る時も枕元に置いて寝るほどでした。
「ランタンさえあれば、自分は怖いものなし・無敵だ!」と考えているようで、息子にとってランタンは、まるでヒーローベルトのような存在に。
大人にとっては「こんなものが?」と感じる意外な物が、子どもの宝物になりました。
【体験者:30代・筆者、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Junko.A
5歳、3歳、1歳の3人の子育てに奮闘しながら、フリーランスのライターとして活躍中。地方移住や結婚、スナックの仕事、そして3人の子育てと、さまざまな経験を通じて得た知見をライティングに活かしている。文章を書くことがもともと好きで、3人目の子どもを出産後に、ライターの仕事をスタート。自身の体験談や家族、ママ友からのエピソードを元に、姑に関するテーマを得意としている。また、フリーランスを目指す方へ向けた情報ブログを運営中。