大変ながらも献身的に義父を支えるE子に対し、何もせずに口だけ出してくる義妹。
やがて義妹の存在がストレスになってきて!?
筆者の友人E子が実際に体験した、介護のトラブルエピソードをご紹介します。
義父の介護が始まる
同居する義父が体調を崩し、私が主に介護を担当することになったのですが、実際にやってみると予想以上にきついものでした。
認知症が進み、夜中に歩いて転びそうになったり、何か食べたいと冷蔵庫から何か取り出して食べてしまうことも。
日に何度も「ご飯はまだか?」と言われることもあり、そのたびに優しく説明するようにしていました。
介護で一番きついこと
しかしもともと、義父には良くしてもらっていた恩もあり、義父の介護自体は嫌ではありませんでした。
それよりも一番きつかったのは、義妹の言葉。
「お兄ちゃんとこで看てくれて、ほんっと助かるわー」
「お父さん、構ってもらえると落ち着くから。ちゃんと話しかけてる?」
「こないだ来たとき、なんか服しわしわだったけど、大丈夫?」
近くに住んでいながら、滅多に会いに来ない義妹ですが、我が家に来た日はやたら観察し、ズケズケと言ってくるのでした。
「世話はしないで口だけ出す」介護あるある!?
世話はしないのに、口だけ出す親戚の存在というのは「介護あるある」と聞いていましたが、
「これがそうか」
と思いました。
ある日、義妹からまたLINEが。
「お父さん、ちょっと痩せたみたいだけど、ちゃんと食べてる?」
最近、食欲が落ちてきた義父に対して、試行錯誤して色々なものを食べさせようとしていた時期だったときに、いとも軽い調子でそう言われ、とても傷つきました。
思い切って、義妹に気持ちを伝える
私は
「このままじゃ私が潰れる」
と思い、意を決して
「アドバイスありがとう。ただ、現場にいない人に言われると、正直つらいです。もし気になることがあれば、直接手伝いに来てくれると助かります。私も人間なので、限界があります」
とはっきり自分の気持ちを義妹に伝えました。
自分の意見を伝えたことで起きた変化
翌日、夫のもとに義妹から
「お姉さん、怒ってた」
と電話が来たとのこと。
怒っていたのではなく、自分の思いを伝えただけ。
それでも夫が察してくれ、
「妹にはちゃんと言っておく」
「今まで気づかずにごめん」
と私の気持ちを理解してくれました。
それから義妹のLINEはずいぶん減り、今は、ケアマネージャーさんと連携しながら義父の介護をしています。
ケアマネさんには、私の話も聞いてもらうようにして、一人で抱え込まないようにしています。
「自分の限界」
を決め、義妹とも一線を引いたことで
「ちゃんとやらなきゃ」
「期待に応えなきゃ」
というプレッシャーが減りました。
あのとき、勇気を出して義妹にはっきり気持ちを伝えてよかったと思っています。
【体験者:50代・パート、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。