時として、日本人と文化や価値観が異なる外国人との間でトラブルが起こることもあるようですが、筆者は外国人観光客に新幹線の中で助けられました。
今回は、筆者が目撃した外国人観光客の粋な対応を紹介します。
後ろを振り返ると、男性の足が!?
先日、一人で新幹線に乗ったときのことです。ふと後ろを見ると、私の座席の背もたれに男性の足が乗っていることに気付きました。驚いて「うわあ」と思わず声が出たのを覚えています。
さすがにこれはやめてほしいと思い、男性に足を下ろしてもらえないか相談するために、後ろの席まで行きました。しかし男性は寝ており、起こすのもどうかと思い、伝えることができずに席にとりあえず戻りました。
外国人観光客の気配りに感謝!
席に戻り、背もたれを使わず浅めに座っていると、後ろから外国語が聞こえてきました。振り返ると、斜め後ろあたりに座っていた観光客と思われる外国人の女性が状況を察し、男性客に足を下ろすように伝えてくれていたのです。おだやかに注意し、場を丸くおさめてくれました。
日本語でも英語でもない言語であり、どこの国の人か分かりませんでしたが、足を座席の上に乗せて寝ていた男性も同様だったと思います。しかし、足を座席の上に乗せていることについて注意を受けたことは理解したようで、「Sorry」と申し訳なさそうに伝えていました。
私はこの外国人の女性に「Thank you」と伝えたところ、笑顔で「OK」と答えてくれました。とてもやさしい笑顔でした。
近年、外国人観光客の新幹線でのマナーが問題になりがちですが、日本人の中にもマナーが好ましくない人もいます。
日本に興味をもって来てくれる外国人観光客の存在、日本人以上にマナーを大切にしてくれる外国人の存在も、私たちは忘れてはいけません。日本人だからこうだろう、外国人だからこうだろう、文化や考え方が違うからこうだろう、といった先入観を抱くことは控えた方が良いと感じた出来事でした。
【体験者:30代・会社員、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。