中学受験を目指すものの、なかなかやる気が起きなかった息子。
しかしある日突然、別人のように必死で勉強に取り組むように!?
その驚きの理由とは!?
筆者の友人E子が目撃した息子の受験エピソードをご紹介します。

「とりあえず受けるって感じ」やる気のない息子

息子が「中学受験をする」と決めたのは本人の希望でしたが、親のサポートとは裏腹になかなか勉強に身が入らない様子。
小学6年生になってからも、やる気のない状態が続いていました。

「とりあえず受けるって感じ」
「落ちたら、地元の中学でもいいかなー」
となんとも適当なノリが続き、模試は毎回撃沈。

夏になっても、問題集を前にして「うぇ〜」と床に寝転がる毎日。

「まだ本気出してないだけ」→しかし、ある日突然!?

「ねえ、自分で受けたいって言ったんだよね?」
「うん、まだ本気出してないだけだから」

そんなやりとりにうんざりしていたある日、息子の様子に変化が。

朝、自分でちゃんと起きるようになり、塾の宿題も黙々とこなし、苦手だった算数のテキストを解き直しているのです!

「え、一体何があったの?」

やる気スイッチが入った驚くべき「きっかけ」

驚く私を見て、息子はニヤニヤしながら理由を教えてくれました。
きっかけはほんの些細なことでした。

同じ塾に通う友達が、夏期講習のお弁当の時間に
「あの学校に行ったら一緒にアイドル同好会入ろうぜ」
と誘ってきたというのです。

友達と息子は同じアイドルを推していて、教えてくれた学校にはアイドル同好会があり、仲間とライブを見に行ったり部室でDVDを鑑賞したりと楽しそうな活動があるというのです。

「そこに入学できれば、仲間たちと好きなだけアイドルの追っかけができる」
と考えた息子は、
「どうしても合格したい」
と、猛然と勉強を始めたのでした。

親はコントロールできない

きっかけはそれ?と呆れたものの、人が変わったようなやる気MAX状態に、
「親がいくら怒っても無駄だったけど、子どもが『自分の意志』で動き出した途端、やる気スイッチって押されるんだな」
としみじみ思いました。

そして口うるさく言うのはやめて、サポートに徹することに。

アイドル同好会で頭がいっぱいの息子は、過去問をすごい勢いで解きまくり、ついに本番まで完走。
結果は合格。

つくづく、子どものやる気スイッチはいつどんな時に押されるか分からないし、親にはコントロールできないものだと実感。

親として、このことをきっかけに「子どものペースを信じる大切さ」を学びました。
これからも、好きなことを大事にしながら成長していく息子を見守り、応援していこうと思います。

【体験者:40代・主婦、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。