うわさ話の中心に私?
ママ友との付き合いに疲れてきたのは、息子が年中になった頃からです。
お迎えの時間、園庭の片隅でひそひそと話す数人のママたち。
私と目が合うとスッと目をそらす仕草に、心がざわつきました。
最初は気のせいだと思っていたのですが、B子さんが「最近、A子さんのことちょっと言われてるよ」と教えてくれたことで、疑念が確信に変わりました。
誘いを断っただけなのに……
きっかけは些細なことだったのです。
週末の公園ピクニックに誘われたのですが、夫の実家に行く用事があり、やんわり断りました。
それ以来、誘いはぱったりなくなり、挨拶も無視されるようになりました。
園行事のたびに感じる孤独と、子どもにまで影響するのではという不安。
毎晩「私が悪いのかな」と自問しては涙が止まりませんでした。
救いの言葉
そんなある日、参観日にひとりでいた私のもとに、C子さんが声をかけてくれました。
「A子さんって、無理に合わせたりしないで、自分のペースを守っててすごいと思ってたの。私、少し憧れてた」
その一言に、胸がじんと熱くなりました。私は誰かに認めてほしかっただけなんだと気づきました。
私らしく、でいい
それからは、無理に輪に入ろうとするのをやめました。
気の合う数人とだけ、ゆるく付き合うようにしたのです。
すると、気持ちがとても楽になり、表情まで明るくなったと夫に言われました。
息子も園生活を楽しんでいて、私の不安がいかに余計だったか思い知らされました。
ママ友付き合いは難しいけれど、自分らしさを失わないことが、いちばん大切なのだと学びました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。