パート先で【参加必須】の飲み会に誘われた
私は夫と2人の息子と暮らす40代のパート主婦です。数年前、とある企業で事務職のパート社員をしていた時の話をします。
アットホームな雰囲気の職場でしたが、幼い子を持つ女性従業員が私しかいなかったため、育児をしながら働くことに対しての理解が及んでいないと感じる部分も正直ありました。
とはいえ、働かせてもらっていることに感謝していたので、旦那や近所に住む両親に協力してもらいながら、業務に支障が出ないように気を配りながら働いていました。しかしある日、予想外のトラブルが起きてしまったのです。
ある朝出勤すると、とある男性社員から「今日はA部長の誕生日だから、業務終了後にみんなでお祝いの飲み会を開きます。」と言われました。
しかしその日は、息子が体調を崩して母に看病してもらっていたため、「すみませんが不参加でお願いします」と告げた私。すると、それまでニコニコしていた男性社員の態度が一変したのです。
子供の事情で参加できない旨を伝えるも、社員は「いいんですか……？」
その社員は信じられないと言う顔で「いや、全員参加必須ですよ！ 部長のお祝いですから！」と言うのです。
私は（参加必須なら、せめて前日までに言って欲しかったな）と心の中で思いながら、「本当に申し訳ないのですが、息子の体調が良くないんです」と事情を話しました。しかし社員から返ってきた言葉は「いいんですか？ 参加しないと、評価下がっちゃいますよ？」
どうしてパート社員の私が、子供の体調不良で飲み会に参加しなかったからという理由で評価を下げられるのか、理解ができませんでした。そして、結局飲み会に参加しなかった私は、次の日から部長に冷たく当たられるようになってしまいました。
会社に居づらくなった私は、泣く泣く会社を退職。数年経った今でも、その時のことを思い出すと悲しくなります。
しかしこの前、久しぶりに元同僚と会った際に「その時の部長が新人へのパワハラで左遷になり、男性社員（評価が下がると言った人）はごまをすっていた部長の後ろ盾がなくなったため、別人のように大人しくなった」と聞いて、少しだけ心がスカッとしました。
【体験者：40代・女性パート主婦、回答時期：2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター：Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。