義母と実母の違いは明白……
一方、実母はというもの、「いくらだったの?(払おうとする意思がある)」「ごちそうさま(お礼の意味を込めて)」等々の言葉は一切なく、子どもであるA子夫婦が払って当たり前のスタンスを崩さず、無言で皆と一緒に席を立ったのです……。A子はなんだか申し訳なくなり、義母と夫に実母の分もお礼を言ったもののさすがに実母のふるまいには戸惑いを覚えたのでした。
実母の反応……
帰宅後、今回の食事代は義母がほぼ払ってくれたこと、そしてなぜ夫にさえお礼を言わなかったのか実母に訴えたA子。すると実母は、「そう、別にいいじゃない。美味しかったしまた行きたいわ」と一言だけ……。
A子は実の娘ながら、「この人とはやはり価値観が大きく違うな」と感じました。将来息子が大人になり、大切な自分の時間を割いてごはんに連れて行ってくれたときには、たとえ息子から「いらない」と言われても、せめて自分の食べた分くらいのお金は渡そう。もしご馳走になったのならお礼をしっかりと伝えようと、心に誓ったA子でした。
A子さんにとって実母は反面教師となり、改めて感謝を伝えること、そして相手の好意を当たり前だと思わないことの大切さを再確認することになりました。
いつもA子さん家族に気を遣ってくれる義母には、気が付いた時にお礼の品などを送っているそうです。
親しき中にも礼儀あり。その言葉を忘れないようにしたいですね。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。