しかし良いところもたくさんあるので、悪口さえ言わなければ……。
そう思った私は、意を決してF子さんに！？
悪口の多いママ友→周りから敬遠
幼稚園のママ友のF子さんは、ママ同士の集まりのたびに
「あの人って、実はね」
「噂で聞いたんだけどね」
と、誰かの悪口や噂話を話題にする人でした。
「またその話？ ずっとそういう話題だよね？」
と内心思いましたが、波風を立てたくないので静かにスルー。
周りでも
「F子さんて、ちょっと疲れるよね」
と言うママもいて、F子さんは周りから少し浮きがちでした。
ある日「ちょっとだけいい？」
しかしF子さんは、誰の子供にも分け隔てなく親切だったり、面倒くさい役員仕事を率先してやってくれるような、良いところもたくさんある人でした。
ママ友たちから孤立していくF子さんに、
「良いところもたくさんある人なのに。悪口を言うところだけが、もったいない」
そう思った私は、ある日、公園遊びの時に噂話と悪口を始めたF子さんに、思い切って
「ちょっとだけいい？」
と声をかけました。
そして、
「そういう話、聞いてて辛くなる時があるんだ。できればもっと楽しくなる話をしない？」
と勇気を出して言ってみました。
悪口を言ってしまう理由
F子さんは一瞬固まりましたが、私が、あくまでF子さんを批判する口調ではなく
「困っている」
「悲しい」
という、シンプルな気持ちを伝えていることを理解してくれたらしく
「ごめんね。私、何か面白いこと喋らなきゃ、て思って、そういう話題ばかり出してたの」
と素直に語ったF子さん。
人との距離を縮めようと、他人の悪口を言うなんて、まるで中学生の女子みたいと思いましたが、
「F子さんは、そういう繋がり方しか知らなかったのかも」
と同時に思いました。
「F子さんは良いところがたくさんあるんだから、普通にF子さん自身の話をしてくれたら、私は嬉しいよ」
と伝えました。
少し、ほっとした顔を見せたF子さん。
少しずつ変わっていったF子さん
その後、F子さんは少しずつ変わっていき、悪口の代わりに自分の話をするようになっていきました。
すると周りの態度も徐々に変わっていき、F子さんも孤立することが無くなっていったのです。
F子さんを「悪口を言う苦手な人」として、単に距離を取ることもできましたが、思い切って気持ちを伝えたことで、良い関係へ発展することができました。
ママ友と本音でぶつかることはリスクもありますが、誠意を込めて話してみることで変わる関係性もある、と学べた出来事でした。
【体験者：30代・主婦、回答時期：2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター：Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワーキングマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。